紙・プラスチックが対象に
来年の4月には、容器包装リサイクル法の対象範囲が広がることとなる。すなわちプラスチックや紙に適用されることとなるのである。中小企業もリサイクル義務の対象に加わる。約20万社。義務を免除されていた中小企業にも費用負担が課せられる。一般廃棄物のなかで、容器や包装材は、容量で60%以上、重量で25〜30%を占めているといわれている。これをリサイクルに回せば、廃棄物の処分にまわるゴミ量が大幅に減らすことができるものとの考えのもとに、95年にいわゆるリサイクル法が成立したのである。
市町村が分別収集した包装廃棄物のうち「有償または無償で譲渡できることが明らかで再商品化をする必要がない」と省令で定められたものは、再商品化義務の対象外とされる。包装廃棄物の再商品化義務を負う事業者は、次の三つに区分され、輸入業者も含まれる。
包装紙の製造事業者が含まれていないのは、包装紙以外の用途で作られたものが包装紙として利用される場合が多いためである。また、事業者の義務は、前述した国の指定を受けた指定法人(日本容器包装リサイクル協会)に所定の費用(委託手数料)を支払ってその義務を委託することにより免除される。 わが国の段ボールのリサイクル状況はつぎのとおりである。
日本段ボール工業会(JCCA)と、全国段ボール工業組合連合会(NCCA)とは、数次に及ぶ討議の結果、次のような合意に達し、昨年の9月に通産省にその意向を報告した。
現在、両団体の意向は、ほぼ完全に受諾されており、99年中にこの協議会を設立するために、段ボールユーザー団体に呼びかけている、といっている。 大量の排出物、プラスチックをどうするか 家庭から出されたプラスチック容器や包装材はこれまですべて焼却処分されており、リサイクル技術も実験中の段階にある。リサイクルの単価を1t当たり、ペットポトル程度の負担額で再資源として利用できるかさえ分かっていない。 通産省の推定では、家庭から出されるプラスチックの容器包装材の総量は、1年間に約300万〜400万t。このうちペットポトルと同じく10%がリサイクルにまわると仮定しても30〜40万tがリサイクルの対象となる。 容器・包装のユーザー企業と製造企業の分担割合も決まっていない。今後通産省などを中心に協議がなされる予定だが、ユーザー企業の負担が重くなることは確実とみられている。「家庭からの排出量が最も多いプラスチックの容器や包装材料から考えると、食品業界の負担が非常に大きくなるのではないか」(通産省担当官)という。通産省では、食品や清涼飲料水、化粧品などの業界に対して、年間の容器・包装材の使用量などのアンケート調査を始めたと聞いている。 この結果を受けて、実際に各業界の負担比率が決まるのは7月頃の見込みだといわれていた。「分かっているのは負担が増えることだけ。どれほど払えばよいのか。負担を減らすには、どうすればよいか、対策がたてにくい」とプラスチックの容器包装リサイクル推進協議会などから声があがっている。 協会とリサイクルの代行契約を結ぶときには、各企業は使用する容器・包装の重量を申請しなければならない。必要となるのは、容器や包装材利用実態を知ることだ。 ライオンは、洗剤やシャンプーなど4000種類もの商品に、紙やプラスチックの容器・包装材を使用している。同社では、96年から全商品に紙やプラスチックがどれだけ使われているか。データーベースに蓄積する作業を重ねてきた。「来年の4月から、どの程度負担が増えるのか分かれば、その軽量化で対応し、協会に支払う負担を軽くすることができる」と。 日本生活協同組合連合会(日生協)では、プラスチック容器や包装材の使用制限に着手している。日生協が、98年にペットボトルとガラスビンのリサイクル費用として協会に支払った委託料は、2000万円。日生協は、「この費用だけで、収益力に大変な影響がある。」といっている。仮に単価がペットボトルと同じ10万円で済んだとしても、協会に支払う委託料は、1億円に膨れ上がると見込んでいる。「商品の価格に上乗せすれば」という声もある。だが、景気低迷下それは無理だ。「内部のコストを切り詰めて吸収するべきだ」(日生協)。そのために97年から独自の容器包装ガイドラインを作成し、配布している。 ペットボトルの軽量化 98年、飲料メーカー各社は、先行したペットボトルのリサイクルの費用を、いかに減らすかに知恵をしぼった。アサヒ飲料では、500m ペットボトル(売れ筋)の商品ラインアップを強化した。総出荷量が前年の9000万ケースから1億6000万ケースに急増した。そこで容器そのものを軽量化し、リサイクル費用の抑制を目指している。97年からは・・・
このためには、新たな投資が伴う。当たり外れが大きい飲料業界では、体力のある企業でなければ、投資に踏み切れない。衛生的理由からペットボトルの再使用の目はない。海外ではリユース(そのまま使い廻す)されていても、わが国では販売店(コンビニ)が反対した。かならず再資源化するという規定があるためコストばかりがかさむ、と不満をもらす業界の声もある。 企業に負担を求めるだけでいいのか 法は、企業に積極的にリサイクルに取り組もうとする動機付けを与えなければならない。コスト負担を求めるだけでは、法遵守に不満が残る。業界全体で統一した取り組みができるように誘導しなければならないだろう。その際、なんらかのコスト軽減措置を示すことが必要となるのではなかろうか。 |
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